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経営サポート事業

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ロボットビジネスと地方創生

実証実験を巡る問題点―実証実験をカバーする保険の商品化―

【北河】ロボットは商品として世に出す前に実証実験をする必要があります。この実証実験が厄介でした。例えば、介護業界では誤って要介護者にケガをさせるのが怖いので使いたくないという風潮がありました。またロボットメーカーでは、自社製のロボットが暴走して建物を壊したり、人にぶつかってケガをさせたりした場合の、PL法(製造物責任法)上のリスクを懸念していました。

実はPL保険は、実証実験の場合は補償されません。原則として完成品の引渡後に保険の効力が発生します。つまり、実証実験時のロボット使用中の事故には対応できていませんでした。仮に、事故が起きると、メーカーも、ユーザーも困ります。また、実証実験には多くの協力会社が参画するので、事故が起きた際に責任の所在が分からなくなる可能性もありました。そうなると実証実験の成功もおぼつきません。その問題をクリアするため、当社は実証実験の賠償リスクをまるごと補償する保険商品を開発し、好評を得ています。

実証実験をフルで対応できる保険商品は、当社にしかないと思います。引き受け実績がないと、なかなか定番商品化は難しいです。当社は前述の通り、国のロボット開発プロジェクト立ち上げの時からロボットビジネスに関わっており、豊富な引き受け実績があるからこそ専用の保険商品を組成できたのです。もう一つ、他社に絶対に負けないのは、RobiZyでの活動によって、ロボット導入の出口(収益化)戦略の支援まで担えることです。単に実証実験の保険だけではなく、リスク管理から出口戦略までトータルで対応できるのは当社だけだと自負しております。

実証実験が成功したとしても、社会実装の段階までは簡単には到達しません。普及段階でのルールやユーザーにロボット導入を決意していただくストーリーが必要となります。

これまでもロボット業界には技術的な研究推進のための学会はありましたが、ユーザーに普及させるための本格的な組織はありませんでした。そこで、私どもは保険会社のネットワークを活用し、任意でメーカーとユーザーを繋いできました。そこを組織化したのがRobiZyであり、ロボットの持つ意味をユーザーに分かりやすく伝え、ロボットを普及させる仕組み作りをしています。

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